横浜市旭区民文化センター「サンハート」スタッフによるブログです。

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2011年9月18日日曜日

まっつ&カピバラの『楽器的性格論』 その①

サンハートに勤めていると、毎日の生活に音楽があって、とても幸せです。

そんな中で、ブログ管理人「いっつぁん」のお勧めで、『楽器的性格論』のシリーズを連載させていただくことになりました。論なんて、堅苦しい名前になってしまいましたが、自分の日常の経験をもとにした私的観察日記のようなものになりそうです。ここでは、楽器の特質やレパートリー等から推測した演奏者の性格について、また、私たちの独断と偏見による典型的演奏者の性格判断についての独り言ですので、お気軽に読み流していただきつつ、少しでも「あ、こういうことあるある!」と思っていただいたり、周りの楽器仲間(もしくはお自身)を想像しながらお楽しみいただければ、、、と思っています。

第一回:木管楽器のヒロイン(ヒーロー?)『フルート』
突然ですが、フルートは金属製なのに、木管楽器のカテゴリーに属しているのはなぜかご存じでしょうか?Wikipediaによると、フルートは金・銀・プラチナ等の金属でできているにも関わらず、「歴史的、構造的に」金管楽器ではなく、木管楽器なのだそうです。歴史的に、というのは、昔は木で出来ていたということですね。構造的というのは、どのような仕組で音を出すかということです。金管楽器は唇の振動によって音を出すのに比べ、木管楽器はリード(もしくはエアリード)を振動させて音を出すので、フルートはエアリードと呼ばれる空気の振動によって音が出るという仕組みによって、木管楽器に区分されるのです。サンハートでの直近の演奏会では、8月30日に行われたロビーコンサートでフルート奏者の磐井桃子さんの演奏が皆様のお耳に新しいと思います。木管楽器ならではの、風を通したような、それでいてキラキラした音色が印象的でしたよね!

フルートは、その特徴的な音色のおかげで、オーケストラの中でも、かなり幅広いパートを任されることが多いと思います。音域も高く、響きも良いので、演奏しているだけでとにかく目立ちます。ソロパートも多く、またソロでなくても装飾音として出番が多いです。それだけ人気楽器なので、フルート奏者のポジションへの競争率は高く、さらに、その中でNo. 1の座を獲得するのは本当に大変です。

そんなフルートなので、その楽器を演奏し続けてきた(=厳しい競争に勝ち抜いてきた)フルート奏者の性格は…


  • (音色と同様)身なりも性格も、とにかく華やか!

  • (目立つので失敗は許されない)完璧主義!

  • (努力して手に入れたポジション)自分の立場にも演奏にも、誇りを持っている!

  • (特殊な楽器なので、悩みも多い!?)フルート奏者同志の結束力が強い!

以上のように、この性格判断を見ると、風になびくような音色とは似ても似つかない、とても強そうな感じがしますが、意外な弱点もあるかも・・・フルートはオーケストラでこそ活躍しますが、実はソロのレパートリーはバロック音楽と近現代以降だけと言って良いほど、意外と限られているのです。ベートーベン等の古典派の作曲家や、ショパンやシューマン等のロマン派の作曲家は、フルートのための曲というのはほとんど残していないのです。そこで、フルート奏者の中には、音楽史に疎いという弱点も、もしかしたらあるかもしれない・・・!?


今度、フルートの演奏を聴きに行かれる時、またフルート奏者とお話しされる時には、こんなことも考えながらお話してみては如何でしょうか?



まっつでした。次回は、カピバラさん、お願いしますよ~

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