この先はご興味のある方はご覧くださいね。少し専門的なお話ですが、オリジナル制作の真髄のところなので触れさせていただきます。初段の6U8Aは中μの三極部とシャープカットオフ五極部 の汎用複合管です。 テレビにおける発振とミキサー用、つまりチューナーでの使用を意図しています。無線機やラジオでの使用例が多いようです。
(図面は左クリックして拡大してご覧ください。)
今回のアンプでは、出力真空管6L6という種類の出力真空管ンの中でも
一番規格の大きな6L6GCという球を選び、三極管動作をさせるシングルアンプ
としました。この出力管はメーカーの資料では電源電圧を250vDC程度とし、
グリッドの振幅をマイナス領域に限ったA1級動作で1.4W(歪み率5%)ほどのものが
推奨されていて、これに沿った設計が一般なのですが、会場のボリュームを考えに入れ、
これを400vDC程の電圧で、グリッドをメーカーのデータにある最大のプラス10vまで
振り切られたA2級動作でもっと大きな出力を引き出す目論見です。
資料から、出力トランス負荷5kΩ電源電圧400vDC程でグリッドをプラス10vまで振りますと
35mA以上ものグリッド電流が流れますので、ドライバー段にこれを賄うだけのパワーが
必要になります。そのためドライバー段ンに出力管としても有名な6BQ5を用いて、
これを可変固定バイアスのカソードフォロアとし、カソードを出力管グリッドに直結させて
出力管の固定バイアス回路も兼ねさせます。ドライバー段の電源をマイナス200vDC
まで引き込んでいます。
前出の初段6U8Aを用いたSRPP回路は、下側管を5極管部とし、これに三極管部を
乗せた、少特殊な構成としています。μフォロアといわれる構成です。
通常の電源トランスの他にドライバー段用のマイナス電源用のトランスを含めて2個の
専用トランスが必要となり、大出力を要求したなりの、かなりの大掛かりな構えとなり、
音質に重要なキーパーツである出力トランスも大きなものが必要となりますので、上の
画像のようなシングルアンプとしては、かなり大規模なものとなりました。
本体サイズ、375㎜×404㎜×168㎜(W×D×H)の威容です。
メーカーデータに倣って歪率を5%まで許してもらえるならば、10Wくらいまで
ゆけるのではないかと期待しています。
第1回「サンハート美音倶楽部」のテーマは、『永遠のクラシック』。第2回は、『わが心のジャズ』。
みなさんのお宅の押入れに眠っているアナログレコード、懐かしの名盤はありませんか?この機会に、ぜひ「サンハート美音倶楽部」のオリジナル真空管アンプ&スピーカーシステムで聴いてみませんか?レコードや曲に纏わるエピソードなどお話ししながら、みんなで楽しみましょう!
0 件のコメント:
コメントを投稿