横浜市旭区民文化センター「サンハート」スタッフによるブログです。

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2013年9月18日水曜日

華麗なるオペラの世界 ~3分で分かる!「トゥーランドット」~




こんにちは!
サンハートスタッフのみゆみゆです(^^)




前回、前々回に引き続き、9月23日(月・祝)のオペラ&オペレッタガラコンサート
第2部に演奏される曲目に関連するオペラをご紹介したいと思います♪


第3弾は、オペラ《トゥーランドット》です。


2006年、荒川静香選手がオリンピックで使用したことで大変有名になったこのオペラ。

作曲者は前回の《蝶々夫人》と同じく、ジャコモ・プッチーニです。
しかし残念なことにプッチーニは、このオペラを作曲中に体調を崩し、
最後まで書き終えないまま、作品よりも一足早くその人生の幕を閉じてしまいました。

プッチーニ亡きあとは弟子のフランコ・アルファーノが作曲を引継ぎ、
現在私たちが知っているトゥーランドットが完成したのです。




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舞台は、いつとも知れない中国・北京。

その国の姫、トゥーランドットは、この世のものとは思えない美貌の持ち主であり、
同時に氷のような冷え切った心の持ち主でした。


姫は自分に求婚してきた男性に3つの謎を出し、
それを解くことができた者を自分の夫にする、
しかし、答えることができなかった者には、死刑を処するという掟を出していました。


今日もまた、謎解きに答えられなかったペルシャの王子が処刑されるとのこと。。
宮殿の前には、処刑の様子を一目見ようと大勢の民衆が集まっています。



人ごみの中で、1人の盲目の老人が倒れます。
実はこの老人は、召使のリューという娘と共に放浪している
国を追われたダッタン国の元国王、ティムールであり、
更に、倒れたティムールに手を貸したのは、生き別れになった彼の息子、カラフでした。

偶然の再会に、カラフに秘かに恋心を抱いていたリューを含めた3人は喜びます。



その時、宮殿からトゥーランドット姫と大臣たちが現れ、民たちに処刑の開始を告げました。


処刑場に連れてこられたペルシャの王子をあわれに思い、
民衆たちは姫に情けを乞いますが、
トゥーランドットは無言でそれを却下し、刑を実行させました。





憐みの心を持たない、しかし絶世の美しさを持ち合わせる姫の姿を見たカラフは、
一瞬で恋に落ちてしまいました。


「私は彼女に結婚を申し込むため、彼女の謎解きを受けたい!」



命を無駄にするのはやめろと、
ティムールと、リューが引き止めますが、カラフは自分の勝利を信じ、
求婚を申し込むための銅鑼を鳴らしてしまうのでした。






謎解きの儀式の準備が整うと、トーゥランドット姫と、その父である皇帝アルトゥーム、
そして挑戦者のカラフが現れます。

トゥーランドットは、自分が次々と男を処刑することについて、
「かつてこの国の高貴なロウ・リン姫は、異国から来た男に騙されひどい目にあわされた。
私がこのような行為を行うのは、世の男たちに彼女の復讐をするためだ。」
と語ります。



いよいよ問題が出される時。

第1問、「毎夜生まれて、明け方に消えるものは?」――「それは希望」

カラフは最初の問いに正解しました。

第2問、「炎のように赤くて熱いが、火ではないものは?」――「それは血潮」

これにも答えます。
そして最後の問い

第3問、「氷のごとく冷たいが、火をつけるものは?」――「それは…トゥーランドット!!」










ピンポンピンポーン!!!
(という音は鳴らなかったと思いますが)




カラフは見事、トゥーランドットの出した3つの問いに答えたのでした。

これで姫と結婚できる…!
カラフが思ったのもつかの間。トゥーランドットは結婚を渋ります。


「誓約というのは神聖なものだ。自分が言い出したことは守らなければならない。」
という父アルトゥームの言葉にも耳を貸さない姫に、カラフはチャンスを与えます。


「それではこういうのはどうだろう?あなたはまだ私の名を知らない。
この国にも、私の名を知る者はいないが、夜明けまでにあなたが私の名を知ることができたら、
あなたの望み通り、私は処刑されよう」

カラフとの結婚を避けたい姫は、この条件を受け入れ、
あの異邦人の名前が分らなかった場合、国民全員を死刑にするとまで宣言しました。





「あの男の名が分かるまで、誰も寝てはならぬ!」
姫の命令を国民に通達する役人の叫び声が響く中、自信の勝利を確信していたカラフは、
あの名曲、「誰も寝てはならぬ」を歌います。

姫に対する愛と、勝利への自信に充ちた、大変壮大な曲ですよね!





そんな中、昼にカラフと話していたという理由で、
ティムールとリューが拘束されてしまいます。


ティムールをかばい、自分だけがあの男の名を知っていると言い張ったリューは
ひどい拷問にあいますが、決して口を割ろうとはしませんでした。

そして、トゥーランドットに向かい、あの方の愛に触れればあなたの氷の心も
きっと溶けるでしょうと告げると、近くにいた兵士の短刀で自らの命を絶ったのでした。




その場にいた誰もが、リューの尊い死を嘆き、悲しみ、
そしてトゥーランドットもまた、自分の心の変化を感じていました。


トゥーランドットの氷の心が溶けかかっているのを感じたカラフは、
彼女を強く抱きしめ、口づけをし、自ら名前を名乗ります。



その瞬間トゥーランドットは愛の尊さに気づき、
国民の前に姿を現すと、
「この者の名前が分かった!それは愛!!」
と叫びました。




国民たちは、トゥーランドットが真実の愛を知ったことに歓喜し、
喜びの合唱と共に幕は閉じます。




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この作品には「トゥーランドット」と「リュー」という
対極の位置にある2人の女性が登場しますね。

トゥーランドットが氷ならリューは炎とでもいいますか、
この2人は、歌うアリアも対照的です。

ちなみにプッチーニはリューのような女性が好みだったそうですよ!
(プッチーニに限らず世の中の男性はそうかもしれませんが…)



しかし何と言ってもこの作品で聴きどころのアリアといえば
カラフが歌う「誰も寝てはならぬ」ですよね!


迫力ある歌声を美しい旋律に乗せて歌われるこの曲は、
まさに圧巻です!


サンハートのガラ・コンサートでも
演奏されますので、ぜひ足をお運びください(^^)!








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